Amazonが大成功した4つの秘訣を徹底検証

ウェブ解析業界の重鎮の一人、ブライアン・アイゼンバーグのブログの翻訳許可を得ましたので気になった記事があれば定期的に紹介していきたいと思います。第一回目は彼があのAmazon.comの成功を独自の視点で分析した内容をとあるカンファレンスで行ったプレゼンから抜粋して紹介する記事を。アイゼンバーグの的確な分析力を垣間見つつAmazonの凄さが改めてわかる内容です。 — SEO Japan

4 Amazon pillars infographic

今週、初めてニューヨークで開催されたClickZ Liveで、光栄にもプレゼンターの大役を任せてもらえた。今回は、リクエストにお応えして、プレゼンの一部をここでシェアする。

ここ数年、私はAmazonに注目しており、同社を大きな成功に導いた幾つかの秘訣をこのイベントで紹介した。Amazonに対して、どんな印象を持っていようとも、同社は、あらゆる企業にとって、手強い敵である。ジェフ・ベゾスCEOのビジネスへのアプローチにおいて、最も尊敬すべきは、あらゆる企業と重複する力を持つ点である。簡単ではないが、単純ではある。

Amazon.comは、1995年7月に初めて本の発売を行った。2013の暮れには、744億5000万ドル相当の商品を販売する一大事業に発展していた。Amazonは、インターネットでの取り組みを始めたその他の会社と比べて、十分な知識を持った状態で、事業を始めたわけではない。先を読み、データをベースとした技術を開発し、そして、ウェブビジネスのベストプラクティスを覆すことを厭わなかったため、最大のオンライン小売りサイトに成長したのだ。現在、Amazonは、米国内(そして、その他の多数の市場)のEコマースの売り上げの30%を占めるだけでなく、B2Bのベンダー、ハードウェアの開発者、そして、パブリッシャーとしても成功している。

Amazonは、10年先を進んでおり、Walmart等のデータを大事にする企業をリードしている。Amazon.comは、ジェフ・ベゾス氏のビジョン、そして、4本の成功の柱を足場としている:

  1. 顧客中心主義
  2. 継続的な最適化
  3. イノベーション文化
  4. ビジネスアジリティ

「最も重要な点は、顧客に執拗に焦点を絞る方針である。地球で最も顧客を中心とした会社になることが、Amazonの目標だ」– ジェフ・ベゾス、Amazon.comの創設者 & CEO

Amazonの顧客中心主義

ベゾス氏が、1994年にAmazon.comを立ち上げる決断を下した時、同氏は、プログラムを用いて、顧客の詳細を把握し、ユーザー体験をパーソナライズすることが出来る点こそが、インターネット固有の利点だと悟った。ベソズCEOは、あらゆる情報のやり取りから、顧客の個人の固有の識別子(eメールアドレス)に関連するデータを活用することが出来ると確信したのであった。Amazonは、あらゆる売上げ、クリック、レビュー、そして、マウスの動きから、情報を得ることが出来た。このレベルのデータは、Walmart等の店舗型の会社が持つ顧客のデータよりも、遥かに重要であった。Amazonは、「本を売るのではなく、本を顧客が購入する手伝いをする」事業を始めたのだ。このアプローチを基に、Amazonは、忠誠心の高い顧客を獲得していった。Amazonは、優れたサービスに固執し、CEOを含む社員全員が、2年ごとに少なくとも2日間は、カスタマーサービスの最前線に身を置く。これは、顧客中心主義を体現する取り組みの一部に過ぎない。

計画、計測、学習、そして、適応

Amazonは、ビジネスのあらゆる局面を、継続的に最適化している。と言っても、ボタンの変更や買い方の流れをA/Bテストで最適化する従来のマーケティングのアプローチではなく、業務、マーケティング、財務等の改善に力を入れている。全ての業務を最適化する方針を正しく理解するため、Slideshareの「Amazon.com: The Hidden Empire」(Amazon.com: 隠れた帝国)に目を通すことを薦める。

2004年、Amazon.comが、常に200点を超えるマーケティング最適化テストを実施していることを私達は掴んでいた。 現在でも、大半の企業は、平均で1ヶ月に2-5点のテストを行う程度である。つまり、Amazonがテストの規模を変えずに、月に200点のテストを行うペースを継続し、その一方で、競合者が、月に10点のテストしか行なわない状態で時が過ぎたとすると、Amazonは、競合者よりも、遥かに多くのことを学習し、最適化してきたことになる。Amazon.comは、最適化が手法やプロジェクトではなく、事業の経営に摺り込まれた、競争を戦略的にリードする取り組みである点を理解している。そして、最終的な責任はCEOが持つ

他社の収益よりも多額の資金をイノベーションに投資

昨年、Amazonは、研究開発(R& D)の予算に、65億円を投入していた。Amazonは、以前から、優れた社内のテクノロジーを構築し、ビジネスを強化するため、莫大な資金を投入して、例えば、フルフィルメント業務を改善するKivaのロボットから、3D印刷のマーケットに至るまで、ストートアップのテクノロジーを手に入れてきた。Amazonはイノベーションに夢中だ。IterateStudio(小売業者およびブランドの外部委託型R&Dラボ)が作成したこのインフォグラフィックを見れば、Amazonによる壮大なイノベーションの取り組みが分かる。

アジリティが鍵を握る時代の会社経営

Amazonは、基本的な価値の一つとして、アクションを優先する。

「スピードは、ビジネスの世界では、重要です。多くの決定、そして、行動は、表裏一体であり、詳細な調査を行う必要はありません。Amazonは、リスクを承知で行動を起こす姿勢を高く評価しています」

Amazonは、実行を意識して、組織を構築している。同社は、(ピザが2枚あれば、メンバーの腹を満たすことが出来るAppleと同じように)小さな、複数の機能を持つチームを抱えている。Amazonのチームは、他のチームから情報を集めることなく、自分達だけで、徹底して行動を起こすことが出来る。Amazonは、グループの目標、そして、社員全員がリアルタイムでパフォーマンスのデータを見ることが可能な手段を明確に伝えている。つまり、有名人が他界する、または、連邦航空局が離着陸時の電子機器の利用を認める等のイベントが発生すると、その数分後には行動を起こし、数時間後にはサイトに反映させることが出来るのだ。大半の会社は、肥大化し、2時間後に会議を行うこともままならない。一方、Amazonは、事業のパーツを完全に組み換え、ほぼリアルタイムで反応する方針を掲げている。

状況は一刻一刻と変化しており、どのように変化するのか、そもそも、本当に変化するのかどうかを見極めようとして、待つばかりでは、置き去りにされてしまう。小売業界の未来は、明白である。大半の企業は、接戦を繰り広げるどころか、追いつくことも出来ないだろう。努力して、Amazonの成功を支える4つの柱に順応するのか、あるいは、Amazonに破壊される日を待つのか…選択肢は限られている。

P.S. Amazon.comに対抗することが可能な方法を私はたくさん知っている。リクエストが多ければ、次回のコラムでその幾つかを披露する。


この記事は、Bryan Eisenbergに掲載された「Amazon’s Performance Secrets」を翻訳した内容です。

顧客中心主義、PDCA、イノベーション投資、アジリティ経営、、、どれも納得の内容です。しかし20年前からインターネットの利点をプログラムを用いて、顧客データ把握と分析によるパーソナライズとユーザー体験最適化と見据えていた点が、ビッグデータが騒がれている今日のインターネットを見ても、流石ジェフ・ベゾスという感じですね。さらに10年前から常時200以上のテストを走らせていたという文化、、、2004年といえば私がLPOサービスを思いついた年ですからね(それでも日本では相当早かったと思いますが)。そして何よりも最後のチーム体制には驚愕するばかり。Amazonの成功から何か学んで自社、自社サービスの成功につなげたい私でした。 — SEO Japan [G+]
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