Googleの最新アルゴリズム変更がリンク構築に与える影響

公開日:2012/10/18

最終更新日:2024/03/08

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最近、定期的にアルゴリズム更新の内容を発表しているGoogle、SEO Japanでも毎回その内容を紹介していますが、サーチエンジンランドから最新の更新内容を非常にうまくまとめてくれた記事が出ていたのでここに紹介します。更新内容もさることながら、その分析手法がとても参考になります。 — SEO Japan

約1週間前、バリー・シュワルツが、グーグルが8月と9月に行った多くの検索アルゴリズムおよび品質の変更(合計で65個)を詳細にまとめた素晴らしい記事を投稿していた。

まだ目を通していないなら、是非、読んでもらいたい: グーグルの8月と9月のアップデート: パンダ、ナレッジグラフ、ページの品質 & セーフサーチ

When Google Makes A Change

グーグルが何をしたって?それで何をすればいいの?

グーグルが変更について発表する時 – とりわけ、ここまで多くの変更を短期間で発表する時、一部のSEO業者は(胸やけの薬を飲んだ後)各種の変更がウェブサイトにもたらす影響の程度を特定しようとするはずだ。

例えば、コンテンツクリエイターの人達は、グーグルのどの変更が、ページ固有の問題に影響を与えるのか気になるはずだ。

PPC戦略の立案を担当しているなら、ランディングページの問題に関連する変更に注目するだろう。そして、リンク構築を専門にしているなら、現在および今後のリンク構築のアプローチに影響を与える変更を気にかけるのではないだろうか。

答えを与えようと試みる“エキスパート”は大勢いる。しかし、このような質問に答えるには、強力な分析スキル、そして、豊富な経験が必要とされる。ルーキーのリンクビルダーにすべてのアルゴリズムの変更の考えられる影響を特定させるのは無理がある。ブログを運営して、クライアントが3人いるだけでは、エキスパートとは呼べない。

しかし、素晴らしいアドバイスの一部は、ルーキーが生み出していることも事実である。私は天才と考えられている人達が考えたアドバイスをことごとく無視しており、さらには自分のアイデアさえ考慮しないこともよくある。

すべてのアルゴリズムの変更に対して、中身のある戦略的な答えを出せる、経験豊かで過去に基づいた見解を持つ人は非常に少ない。私はリンク構築に関するアドバイスは問題なく贈ることが出来るが、あらゆるアルゴリズムの調整によるPPCへの影響やバナー広告へのインパクトに関しては、さっぱり分からない。

私は自分のコアのエリアにこだわりを持っており、専門分野に関しては自信がある。しかし、逆によく分からない分野も心得ている。また、有益な情報を提供する方法が他にもあるはずだと私は考えているため、公の場所で反論する行為を控えている。

この点を理解した上で、私がコンテンツリンクストラテジストとして、検索アルゴリズムへの変更に関する情報を得た際に、対策を講じる必要があるかどうか、そして、どんな対策を取ればいいのかを判断している手法を紹介していく。

私はこの手法を「ACLSI」(Algorithm Change Linking Strategy Implications)レスポンス計画と呼んでいる。ただし、自分の中でそう読んでいるだけであり、今日まで他の人達にはこの名前を明かしていなかった。なぜなら、これはリンクストラテジストとしての私の徹底した取り組みの奥深くに存在するからだ。私の神経質な性格を笑い物にしても構わないが、神経質な性格はリンクビルダーとして大いにプラスに作用している。

ACLSI – アルゴリズムの変更がリンク構築戦略に及ぼす影響

まず、私は検索エンジン自身が発表した変更を一つずつ調査し、次の4つの質問に答える(努力をする):

  1. このアルゴリズムの変更はどのように私のオンサイトの内部リンクに影響を与えるのか?
  2. このアルゴリズムの変更はどのように外部のサイトへのオンサイトのリンクに影響を与えるのか?
  3. このアルゴリズムの変更はどのように他のサイトから自分のサイトに向けられているリンクに影響を与えるのか?
  4. このアルゴリズムの変更はどのように今後のリンク構築戦略に影響を与えるのか?

私はバリーの記事を次のようにして骨組みとして利用させてもらった。リンクに影響を与えると私が感じたグーグルが発表した65点のアルゴリズムの変更から5点を選び、それぞれの変更に対する4つのリンク構築への影響に関する質問に答えた。

つまり、具体的なグーグルの変更を取り上げ、次のようにリンク構築に直接当てはめていったのだ。

グーグルが発表した変更を評価する方法

グーグルの発表

「場所」を含むクエリに関連するページを特定するウェブランキングを改善した」。

アルゴリズムの変更がリンク構築戦略に及ぼす影響:

1. このアルゴリズムの変更はどのように私のサイトのオンサイトの内部リンクに影響を与えるのか?

地理的な意図を示す検索に関連するページを持っているだろうか?持っているなら、グーグルが見返りを与える可能性のある地理のシグナルを提供するため、変更を加える必要があるだろうか、もしくは変更をテストする必要があるだろうか?

2. このアルゴリズムの変更はどのように外部サイトへのオンサイトのリンクに影響を与えるのか?

これはよりデリケートな問題である。リンクを張っているサイトに関する詳しい情報が必要である。所有しているのか、有料リンクなのか、交換されたリンクなのか、インセンティブが与えられたリンクなのか?

3. このアルゴリズムの変更はどのように他のサイトから自分のサイトに向けられているリンクに影響を与えるのか?

特定の地理的な場所にいるユーザーに接触したいなら、当該の場所で地理的なコンテンツのシグナルを持つページから自分のサイトにリンクが向けられているかどうかを知る必要がある(向けられているべきである)。リンクがないなら、1ヶ月ほどこのタイプのリンクを構築する取り組みに励むことも可能だが、その際は「ローカルリンクユニバースの調査」が必要とされる。

4. このアルゴリズムの変更はどのように今後のリンク構築戦略に影響を与えるのか?

具体的な地理のシグナルを持つリンクを獲得していないなら、このタイプのリンクを求める戦略が必要とされる可能性がある。また、既にリンクを張っている地理のシグナルが含まれているべきであるにも関わらず、見逃しているページへの変更を求めることも必要かもしれない。

グーグルの発表

「より関連する結果を出来るだけ早く表示するため、一部のクエリに対する結果を少なくした。」

アルゴリズムの変更がリンク構築戦略に及ぼす影響:

1. このアルゴリズムの変更はどのように私のオンサイトの内部リンクに影響を与えるのか?

私のサイトのページは、この類の結果から消えただろうか?消えたなら、関連性がないとグーグルから見なされたことになる。関連すると思うなら、オンサイトのリンク構造とアンカーテキストを変更する必要があると思われる。

2. このアルゴリズムの変更はどのように外部のサイトへのオンサイトのリンクに影響を与えるのか?

影響があるとしてもごく僅かである。

3. このアルゴリズムの変更はどのように他のサイトから自分のサイトに向けられているリンクに影響を与えるのか?

既存の被リンクに若干影響が現れる。リンクを張っているサイトに変更を求めたくなるものの、慎重に実施しなければならない。例えば、アンカーテキストを持たない既存のリンク先のサイトに対して、アンカーテキストを加えるよう求める行為が考えられる。これはあまり薦められない行為である。不自然に見えてしまうためだ。

4. このアルゴリズムの変更はどのように今後のリンク構築戦略に影響を与えるのか?

既にとても信頼されているリンクを追求しているなら、目標は変わらない。目標とは、「最も関連する結果」になることである。その結果、コンテンツ作成の取り組みを強化して、信頼に値する関連性のシグナルがより得られるように工夫する必要性が出てくるかもしれない。

グーグルの発表

「信頼されているサイトからより質の高いコンテンツを探しやすくなった。」

アルゴリズムの変更がリンク構築戦略に及ぼす影響:

1. このアルゴリズムの変更はどのように私のオンサイトの内部リンクに影響を与えるのか?

既に上位にランクインしているページを抱えているなら、グーグルが「信頼されているサイト」と呼ぶサイトに値すると仮定して問題ないだろう。このアルゴリズムの変更によって、さらに上位にランクインするページが増えたなら、私なら何も変更を加えない。逆に上位に格付けされるページが増えないなら、オンサイトのリンク構造を見直してみることを提案する。

2. このアルゴリズムの変更はどのように外部のサイトへのオンサイトのリンクに影響を与えるのか?

あったとしても影響はとても小さい。

3. このアルゴリズムの変更はどのように他のサイトから自分のサイトに向けられているリンクに影響を与えるのか?

信頼されているソースからページに既にリンクが張られているなら、サイトの他のページへのリンクをこの信頼されているソースからさらに求めるべきだろうか?この行為は、信頼できるページがさらに存在することを見なすためのシグナルをグーグルに与えることになるのだろうか?

4. このアルゴリズムの変更はどのように今後のリンク構築戦略に影響を与えるのか?

トップ 100の結果でグーグルはどのサイトを何度もリストアップしているのだろうか?当該のサイトの被リンクのプロフィールをチェックして、手掛かりを手に入れよう。グーグルが好むには何かしら理由があるはずである。リンク分析を介してその理由を見つけ出し、再現することが出来るか、真似して改善することが出来るか判断してもらいたい。

グーグルの発表

「この変更は、ある検索に対して、同じドメインで複数の文書が関連しているサイトから容易に最新のコンテンツを見つけやすくする。」

アルゴリズムの変更がリンク構築戦略に及ぼす影響:

1. このアルゴリズムの変更はどのように私のオンサイトの内部リンクに影響を与えるのか?

グーグルがサイトの最新のコンテンツを表示したがっている状況で、グーグルが特定することが可能なオーサシップの時間/日時のシグナルを提供しているのだろうか?

2. このアルゴリズムの変更はどのように外部のサイトへのオンサイトのリンクに影響を与えるのか?

あるとしてもごく僅かである。ここでは警告および質問を与えておく。サイトの既存のページに関連するトピックに関する最新の記事へのリンクを挿入することによって、グーグルは関連性が増したと判断するのだろうか?この点に関してはテストして判断するしかないが、あるサイトにプラスの結果が出たとしても、すべてのサイトにも同じことが言えるとは限らない。

3. このアルゴリズムの変更はどのように他のサイトから自分のサイトに向けられているリンクに影響を与えるのか?

既存のリンクに影響があったとしてもごく僅かである。

4. このアルゴリズムの変更はどのように今後のリンク構築戦略に影響を与えるのか?

同じようなトピックに関する複数のページを持っていて、別のサイトから当該の複数のページに向けて複数のリンクが向けられているなら、同様のページから1ページを選び、コンテンツを再利用して、類似度の下がるトピックに焦点を絞る方が得策である。私は似通ったページのうち1つのページの焦点を変えて、トレーニングおよびコンサルティング寄りにしたところ、異なるクエリに対してそれぞれのページのランクが上がった。

グーグルの発表

「ドキュメントをHTMLにコンバートする際にPDF(そして、その他のhtmlの文書)に対するタイトルを生成している。通常、この自動生成されたタイトルは、質が高いものの、その他のシグナルに注目することで改善される。」

アルゴリズムの変更がリンク構築戦略に及ぼす影響:

1. このアルゴリズムの変更はどのように私のオンサイトの内部リンクに影響を与えるのか?

オンサイトのPDFファイルにどのように内部リンクを張ればいいのだろうか?グーグル検索で探す際に見つけ出すのはどれぐらい難しいだろうか?この答えによっては、タイトルのシグナルを基に最適化を行い、関連するPDFファイル/文書へのリンクを含む静的なHTMLページを使う「HTML ラッパー」と私が呼ぶテストを実施することを勧める。

2. このアルゴリズムの変更はどのように外部のサイトへのオンサイトのリンクに影響を与えるのか?

影響があったとしても、ごく僅かである。

3. このアルゴリズムの変更はどのように他のサイトから自分のサイトに向けられているリンクに影響を与えるのか?

グーグルは「その他のシグナル」に触れているが、どのシグナルに言及しているのだろうか?PDFファイルをHTMLにコンバートしており、検索結果にHTMLページを掲載しなければいけないなら、どのようなシグナルを利用することが出来るだろうか?オリジナルのPDFのタイトルでは何が問題なのだろうか?そもそも、タイトルはあるだろうか?オリジナルの文書に向かうリンクには、有益なタイトルのシグナルを加えて最適化されているだろうか?

グーグルのPDFfiletypeオペレータを使って検索を行い、「view as HTML」をクリックして、文書のタイトルをチェックしてみよう。グーグルがタイトルを変えていたら、あるいは、作り出しているようなら、グーグルが選んだタイトルを引用符で包み、検索を実施してもらいたい。すると、グーグルが新しいタイトルに用いたシグナルのソースの手掛かりが得られる可能性がある。

4. このアルゴリズムの変更はどのように今後のリンク構築戦略に影響を与えるのか?

上述したリサーチの結果によっては、PDF文書とメタデータをフォーマットする方法について真剣に考えた方が良いかもしれない。グーグルが望むものをグーグルに与えるのだ。

教訓

上の例は、アルゴリズムの変更を診断して、クライアントとのリンク戦略会議に応用する際に私が踏む手順の一部に過ぎない。今回挙げた例は完全でもなければ、推奨した戦略の変更があらゆるサイトに対して有効であると主張しているわけでもない。

コンテンツの宣伝およびリンク構築を考案するプロセス – このケースではとりわけグーグルの品質ガイドラインに違反せずにアルゴリズムの変更にアピールすることが目的 – に取り掛かる方法を説明するため、私はこのフレームワークを用意している。

最後になるが、大半のクライアントはペンギンとパンダに対する答えを求めているが、自然な改善、そして、直接的なクリックのトラフィックを結果的にもたらす遥かに繊細なリンク構築が存在することはあまり知られていない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「What 65 Google Changes May Mean For Your Link Strategies」を翻訳した内容です。

新しい情報を追い求め内容を知っただけでわかった気にならず、それが意味する、影響を与えることまで考え、必要とあらば施策立案&実行までできようになってこそ真のSEOエキスパートといえるのでしょうね。Googleからの情報発信が増えている今だけに、改めて情報を知るだけではなく活用してこと価値があることを認識したくなる記事でした。 — SEO Japan [G+]
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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