企業のソーシャルメディアポリシー作成に役立つ25のベストプラクティス

最終更新日:2024/03/04

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昨年頃からソーシャルメディアに関するガイドラインやポリシーを策定する企業が少しずつ増えてきたと思います。とはいえ多くの企業にとって、気にはなっているけど具体的にはまだ何もしていない、というのも実情かもしれません。今回は実際にソーシャルメディアポリシーを作成する際に参考になると思われるベストプラクティスをソーシャルメディアの権威ブライアン・ソリスとがアドバイス。 — SEO Japan

昨年、2010年に配信された調査に驚愕のスタッツが掲載されていた。「雇用者の75%が、仕事場でのソーシャルネットワーキングサイトの利用に関する正式なポリシーを持っていない」と答えていたのだ。このレポート「Employer Perspectives on Social Networking」(ソーシャルネットワーキングに対する雇用者の見解)は、35ヶ国の3万4,000社のデータをまとめている。

皆さんの会社には、ソーシャルメディアの利用に関するポリシーは用意されているだろうか?噛み砕いてい言うならば、従業員が会社の代表としてニューメディアを巧みに活用することが出来るように、トレーニング、ガイドライン、そして、アドバイスを提供しているだろうか?

この調査では、また、ソーシャルネットワーキングのポリシーを策定している会社の雇用者の63%は、ポリシーのおかげで生産性が改善された答えていた。さらに3分の1以上は、ポリシーが知的財産を保護する上でも役に立ったと述べている。

ソーシャルメディアは、情報の民主化および影響の均一化をもたらす。そのため、難題と機会を企業に与える。現在、誰でもアイデア、意見、ニュース、そして、情報を作成し、投稿し、そして、配信することが出来る。コンテンツは、結びついた数多のチャンネルおよび人々を通して、この文章を読むよりも早く、世界中を駆け巡っていく。

数多くの企業が、ソーシャルメディアのポテンシャル、そして、関連するネットワークでの企業のトーンおよび役割を理解しようと試みているが、その多くは効果的な交流と単なるおしゃべりとを混合していまっている。また、リーダーシップを確立する代わりに、そして、コミュニティに投資する代わりに、多くの企業がソーシャルメディアの重要なタスクを経験の浅い社員に任せ、また、一部の企業はオンラインでのブランドの代表者にインターンを任命している。なぜ?と考える人もいるだろう。ブランドマネージャーによると、ツイッターとフェイスブックの使い方を分かっているから、だそうだ。“ツイッターン”と呼ばれるこのようなインターンは、活気のある、そして、影響力のあるネットワークでのブランドの運命を握っており、場合によっては瞬く間にブランドのイメージを傷つけてしまう可能性がある。

ソーシャルネットワークに存在する機会を最大限に生かすためには、資格を持ち、トレーニングを受けた代表者の手に効果的に且つ戦略的に交流を行うよう、委ねる必要がある。

トレーニング

ソーシャルメディアは交流を実現するためには欠かせない存在であり、企業と顧客、そして、人々の決定および印象に影響を与える人物を結びつける役目を持つ。カスタマーサービスや営業等、顧客と接するその他の重要な役割の場合、手順、会社独自の価値の提案、そして、各種のサービスによる解決におけるトレーニングは、徹底して行われている。ソーシャルネットワークは、あらゆる組織等の構造を補足する重要なグループに接触する機会を提示する。そのため、標準的なコミュニティの管理に加え、あらゆる面で活性化を促すためには、権限を委譲し、やる気にさせる必要がある。

まずは交流の規定を決め、資格を満たした代表者に予測可能な状況および予測不可能な状況に対するトレーニングを実施する。

例えば、よく話題に上がるグリーンピースとネスレのフェイスブックのブランドページに関する件を見直してみると、ネスレのコミュニティの管理者はこのような敵対的な交流に対する準備が出来ていなかったと見ることが出来る。残念ながら、ソーシャルメディアの全てがソーシャルなわけではない。この件では、グリーンピースは、特定の製品におけるヤシ油の過剰な利用において、ネスレをターゲットにしていた。個人の考えや意見は別として、ハイレベルなビジビリティゆえの、人気の高いソーシャルネットワークに実在する問題である。しかし、不利に動くものは、時として自分に有利に動くこともある。このような公の場での議論は、印象、会話、そして、行動を自分の優位な方に導く機会を組織に与えている。ただし、トレーニングおよび準備を行っていない状態では、どんなに優れた議論も失敗に終わるだろう。

有能な人物を選び、トレーニングを実施するのは初めの一歩に過ぎない。トレーニングと生産性の高いポリシーおよびガイドラインを併用することで、パフォーマンスと管理を助長するための境界線を引くことが出来る。ネスレの場合、代表者は不自然な行為を取っていたが、ルールが曖昧、または、しっかりと決められていなかった可能性が高く、交流のルールを違反していたとは思えない。

高まるソーシャルメディアの責任と機会

ここで2009年に時計の針を戻す。ビジネスウィークが、企業が、従業員がソーシャルネットワークでストーリーや最新の情報に唖然としたケースを紹介していた。このエントリは、「情報漏れやその他のマイナスな要素の発生を防ぐため、企業はソーシャルメディアでの交流に対するガイドラインを作成しはじめた」のように受け身ではなく、自らソーシャルメディアでの存在を具体化するための単純なアドバイスを提供していた。

規模、業界、そして、場所に関係なく、すべての企業が、- ソーシャルメディアを組織の中で公式または非公式に利用しているかに関わらず、ガイドラインとポリシーを策定し、配布するようになるのが肝要である。規模が大きければ、切迫する危険も大きく、ポリシーを策定し、必要なトレーニングを代表者や従業員等に提供する取り組みは、望まない情報の拡散を防ぐ効果がある。そして同時に、好ましい情報の配信を促すだろう。

従業員達はツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、またはその他のソーシャルネットワークに没頭している。そして、自制心と判断に影響を与える感覚および感性は、差し当たりは、“投稿”ボタンを押した後に発生する一般の反応によって避けられている。ソーシャルメディアは、瞬間的な認識の代わり内面的な言葉および常識に曖昧にする効果がある。

これは単なる投稿行為よりも深く、従業員にオンラインでのチャットを許す行為よりも遥かに重要である。重大且つ調整が行き届いた戦略的な信号を雑音よりも大きくするのは私たちの責任である。そうすることで、ソーシャルメディア、ニューメディア、そして、今後登場するメディアでの利用におけるエリートとして一目置かれる存在になるはずである。

ポリシーとガイドラインの確立

エンゲージ!を執筆する際、私は数えきれないぐらい多くのソーシャルメディアのポリシーのサンプルを調査した。その多くはオンラインで提供しており、閲覧することが出来る。

「バカなことをしない」や「常識に則って行動する」等のルールは、多くのポリシーで共通して登場していた。この常識が常識だと仮定すること自体、常識には当てはまらない。解釈は自由であり、すべての人が同じようにアプローチするとは限らないのだ。

恐らく、企業、個人、そして、ブランドがソーシャルメディアで行っている最も大きな過ちは、実行計画、人々が何を求めているのかを把握する感性、そして、コミュニケーションを行う方法および理由を無視してソーシャルネットワークに参加している点である。

そこで、調査したポリシーを基に、ガイドラインに対する一連のベストプラクティスをまとめた。このアドバイスを、コミュニティの枠組みを越えたブランドのプロフィールにおける、行うべきこと、そして、行うべきではないこと、さらにはブランドまたは個人のブランドの代表者として行動するべきタイミングを具体的に指摘するためのフレームワークとして利用してもらいたい。

ガイドラインを作成したら、公式のワークショップを代表者および一般の社員のために開催し、コミュニティの構築に関連する状況、目的、危険、そして、ニュアンスの会社としての理解の基礎を提供しよう。そうすることで、見返りと非難には欠かせない統制を導入することが出来るだろう。

ポリシーとガイドラインに策定に役立つ25のベストプラクティス

1. ブランドの目的、使命、そして、キャラクターのトーンおよび性格を特定する

2. 人は人との交流を望んでおり、魅力的で、一貫性を保ち、そして、有益な存在に徹する

3. パーソナリティ、そして、ブランドおよび代表するブランドの価値を描き、強化する上で、常に会話を意識する

4. それぞれの交流に価値を加える ? ブランドの地位および遺産に貢献する

5. 交流相手を尊敬し、参加するフォーラムに敬意を払う

6. 著作権を守り、適切なコンテンツのフェアユースを実施し、促す

7. 機密情報と特許で守られた情報を保護する

8. 会社のアカウントは、ブランドの価値を強化する場合、そして、ガイドラインおよび行動規範に従って行われる場合を除いて個人の意見を分かち合う場所ではない

9. 包み隠さず、人間味を出すことは大事だが、本当の価値提案および解決策に基づいて行動する

10. 代表するべきものを代表し、事前の承諾を得ることなく決められた範囲を逸脱してはならない

11. 規定された範囲を理解し、その範囲内で行動する – そうすることで自分、会社、そして、つながりを持ちたいと望む人々を守ることが出来る

12. 立ち去るタイミングを知る – 荒らしと交流したり、言葉巧みな罠に陥らないように注意する

13. 自分の役割、そして、現実の世界の会社に与える影響の目標を掲げ、会社のメッセージ、大事なポイント、そして、方針から外れないように気をつける

14. 競合者をけなすのではなく、違いと価値にスポットライトを当てる

15. 必要に応じて、そして、行動規範の規定に基づいて謝罪する – 行為が規定されていない場合は法務部または管理部から許可を得る

16. 自分の行動の説明責任を果たし、言い訳はしない

17. 会話相手、そして、相手が求めていることを把握する

18. 関係、代理、提携、そして、意図を明らかにする

19. 未解決の問題や疑問への答えは最も適切な人物に問い合わせる

20. 自制心を持って行動する – すべてのアイテムが共有する価値があるわけではない

21. 資質を備えた代表者に権限を与え、解決策や決意を任せる

22. ケーススタディにスポットライトを当てる前に顧客および関係者の認可を得る

23. いきなりリアクションを起こすのではなく、時間を割いて前後関係を把握する

24. 分かち合う情報が自分を不利な立場に追い込むことがある – インターネットの記憶力は絶大である

25. 迷ったら助言を求める


この記事は、Brian Solisに掲載された「The Rules of Social Media Engagement」を翻訳した内容です。

ソリスにしては?意外とシンプルで素直に役に立ちそうなアドバイス集でした。企業のソーシャルメディアポリシーを集めたサイトがあるのは知りませんでした。多くの海外企業が既に独自のソーシャルメディアポリシーを作成しているのですね。ベストプラクティス、実例共に参考になる内容と思いますので、いつかソーシャルメディアポリシーを実際に作る際にご参考になれば幸いです。– SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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